「一度使ってみたけれど、当たり障りのない文章しか出てこなかった」——AIを試した方からよく聞く感想です。ですがこれ、多くの場合AIの性能ではなく頼み方の問題です。渡す情報を3つ足すだけで、出てくるものが変わります。特別な知識は要りません。
なぜ当たり障りのない答えが返ってくるのか
AIは、たくさんの文章を読んで「次に来そうな言葉」を選んでいる仕組みです。だから情報が少ないと、誰にでも当てはまる無難な答えに寄ります。「ホームページの文章を書いて」だけでは、どの会社にも使える文章にしかなりません。
逆に言えば、あなたの会社にしかない情報を渡せば、あなたの会社の文章が出てきます。コツはこの一点に尽きます。
コツ1:役割を決めてあげる
最初の一行で「誰として書くか」を指定します。
- ✕ 「会社紹介の文章を書いて」
- ◯ 「あなたは横浜市鶴見区の外壁塗装店の店主です。初めて塗装を検討している50代の戸建て所有者に向けて、会社紹介の文章を書いてください」
誰が・誰に向けてを決めるだけで、言葉づかいと内容の選び方が変わります。
コツ2:材料を渡す(ここがいちばん効きます)
AIはあなたの会社のことを知りません。箇条書きで構わないので事実を渡してください。きれいな文章にする必要はありません。
創業1998年/社長ともう1人の2人/鶴見区と神奈川区が中心/足場は自社で組む/ 見積りは現地を見てから/急ぎの仕事は断ることがある/お客様は50〜70代の戸建てが多い/ 「他より安くはないが説明が丁寧」とよく言われる
この8行があるかないかで、出てくる文章はまったく別物になります。「他より安くはない」のような都合の悪いことも渡してください。そこが具体性になり、読む人の信頼につながります。
コツ3:出してほしい形を指定する
長さ・構成・トーンを先に決めておくと、手直しが減ります。
- 「400字程度で」
- 「見出しを3つ付けて、それぞれ2〜3行で」
- 「専門用語を使わず、中学生でも分かる言葉で」
- 「案を3つ出して。硬い/やわらかい/短い、の3方向で」
とくに「案を3つ」は効きます。1つだと良し悪しの判断がつきませんが、3つ並ぶと「2番目のこの言い回しがいい」と決められます。
そのまま使わない。必ず3つ確認する
AIはもっともらしい間違いを平気で書きます。公開前に必ず見てください。
- 事実が合っているか ── 創業年、資格、対応エリア、営業時間。渡していない情報を勝手に補っていることがあります
- 言い過ぎていないか ── 「業界No.1」「絶対に」「必ず」。根拠のない優良誤認は景品表示法の問題になります
- 自分の言葉になっているか ── 声に出して読んで、普段言わない言い回しは直す。ここで「その会社らしさ」が出ます
入力してはいけない情報
無料版のAIサービスは、入力内容が学習に使われる設定になっていることがあります。次のものは入れないでください。
- お客様の氏名・住所・電話番号・メールアドレス
- 取引先ごとの単価、原価、値引きの条件
- 未公開の見積書・契約書・図面
- 従業員の個人情報、給与や評価に関すること
- ID・パスワード
使うのであれば、設定画面で学習への利用をオフにできるか確認するか、業務用のプランを契約してください。個人情報を扱うなら、これは必須の手順です。
今日から使える場面
| 場面 | 頼み方の例 |
|---|---|
| お客様への返信メール | 「この問い合わせに、丁寧だが堅すぎない返信を200字で。3案」 |
| 施工事例の説明文 | 「写真の状況はこう。使った材料はこれ。100字で事例紹介を」 |
| よくある質問づくり | 「この業種で、お客様が申し込み前に不安に思うことを10個。それぞれに答えも」 |
| チラシの見出し案 | 「この内容で、20字以内の見出しを10案。煽らない書き方で」 |
| 長い文章の要約 | 「この文章を、要点3つの箇条書きに」 |
私達の現場から
私達の現場でも、AIには下書きと案出しまでを任せ、事実確認と仕上げは人がやる、と決めています。うまくいかない相談を伺うと、ほとんどが「材料を渡していない」ケースでした。手元のメモをそのまま貼り付けるところから始めてみてください。
ホームページの文章づくりでお困りでしたら、お聞きした内容をもとに私達が下書きまで作ります。まるっとお任せプランはサーバー代12ヶ月込みで88,000円(税込)です。「何を書けばいいか分からない」という段階でもご相談ください。